Accel-Mart Quick チュートリアルガイド 第14版 2023-02-08

4.4.7. アクション設定の初期表示イベントを利用してフォームを作成する

アクション設定の初期表示イベントを利用して、条件によって初期表示される項目が変化するフォームを作成する方法を解説します。
このチュートリアルでは、「申請者」が管理者へ要望や不具合を報告できる「管理者問い合わせ」を作成します。
ワークフローを作成するユーザのロールには「Accel-Mart Quick ワークフロー管理者」を設定する必要があります。
../../../_images/initial_display_event_1.png
図:作成するフォーム(申請)
../../../_images/initial_display_event_18.png
図:作成するフォーム(「要望」選択時の承認)
../../../_images/initial_display_event_19.png
図:作成するフォーム(「不具合」選択時の承認)

コラム

ユーザへのロールの設定方法は以下を参照してください。

4.4.7.1. 想定されるユースケース

申請時の内容に応じて、承認画面の表示を変更したい場合に使用できます。

4.4.7.2. ワークフローの名前を登録する

ワークフロー「【チュートリアル】管理者問い合わせフロー(初期表示イベント)」を新規作成します。
登録方法の詳細は「簡単なワークフローを作成する」-「ワークフローの名前を登録する」を参照してください。
../../../_images/initial_display_event_2.png
図:登録するワークフロー

4.4.7.3. ルート定義を設定する

ルート定義を設定します。
設定方法の詳細は「簡単なワークフローを作成する」-「ルート定義を設定する」を参照してください。
../../../_images/initial_display_event_3.png
図:設定するルート定義

4.4.7.4. 「申請者」のフォームを設定する

「申請者」で申請するための画面を設定します。
  1. 「申請者」ノードをダブルクリックして、「フォーム-登録」画面を表示します。

    ../../../_images/initial_display_event_4.png
    図:「IM-BIS-フロー編集」
  2. フォーム名に「管理者問い合わせフォーム」と入力し、「登録」ボタンをクリックします。

    ../../../_images/initial_display_event_5.png
    図:「フォーム-登録」

4.4.7.4.1. アイテムを設定する

ヘッダーや画面の入力項目を設定します。
ヘッダーの設定、アイテムの配置、および、見た目の設定の詳細は、「テンプレートを利用せずに簡単なフォームを作成する」-「「申請者」のフォームを設定する」を参照してください。
  1. 「ヘッダー設定」の「タイトル名」に「管理者問い合わせ」と入力します。

  2. 「表示アイテム」から「見出し」、「共通マスタアイテム」から「ユーザ選択」「組織選択」を配置します。

    「入力アイテム」から「日付」「ラジオボタン」「複数行文字列」「ファイルアップロード」を配置します。
    「ボタンアイテム」から「ボタン(処理モーダル)」「ボタン(一時保存)」を配置します。
  3. 配置したアイテムのラベルを図のように設定します。

    ../../../_images/initial_display_event_6.png
    図:作成するフォーム

    コラム

    • ユーザ選択
    ユーザを検索して入力するためのアイテムです。
    デフォルトで「フィールド初期値」の「ログインユーザを表示する」のチェックボックスが有効になっているため、申請時には初期値として申請するユーザ名が入力されます。
    チェックボックスを無効にすると、初期値は入力されなくなります。

    コラム

    • 組織選択
    組織を検索して入力するためのアイテムです。

    コラム

    • ラジオボタン
    複数項目から入力値を1つ選択するためのアイテムです。

    コラム

    • ファイルアップロード
    画面入力時にファイルを添付するためのアイテムです。
    ファイルアップロードの「備考」は500文字まで入力できます。
承認する時のみ管理者が回答を入力できるように、表示タイプを設定します。
  1. 「管理者からの回答」をダブルクリックして、「プロパティ」を表示します。

  2. 「詳細設定」タブを選択します。

  3. 「表示タイプ」をクリックし、図のように設定します。

    ../../../_images/initial_display_event_7.png
    図:「管理者からの回答」-「プロパティ」-「詳細設定」
  4. 申請時は入力できず、承認時には入力できるようにできました。

  5. 同様の手順で、「回答」「添付ファイル(回答)」の表示タイプを設定します。

    ../../../_images/initial_display_event_17.png
    図:「回答」-「プロパティ」-「詳細設定」
ラジオボタンで項目を選択できるようにするため、データを定義します。
また、後述するアクション設定で条件を設定するために詳細を設定します。
  1. 「問い合わせ種別」をダブルクリックして、「プロパティ」を表示します。

  2. 「データの定義」タブを選択します。

  3. 「項目の定義」の plus_icon をクリックして、ラジオボタンで選択できる項目を追加します。

  4. 「要望」の「送信値」を「1」、「不具合」の「送信値」を「2」にするため、図のように入力します。

    ../../../_images/initial_display_event_8.png
    図:ラジオボタンで選択できる項目

    コラム

    • ラジオボタンの項目
    「データの定義」で設定した項目が選択肢として画面に表示されます。
    「表示値」には画面に表示する項目の値を設定します。
    「送信値」には画面で選択した項目の値として、データベースに登録する値を設定します。
  5. 「詳細設定」タブを選択します。

  6. 「フィールド識別ID」を「inquiry_type」、「フィールド初期選択値」を「要望」にするため、図のように入力します。

    ../../../_images/initial_display_event_9.png
    図:「問い合わせ種別」-「プロパティ」-「詳細設定」

    コラム

    • フィールド識別ID
    フォーム上での入力項目の識別IDです。
    同一のフォーム内では、すべての画面アイテムのフィールド識別IDが一意になるように設定してください。
    このIDは「関数」の「式」や「アクション設定」の「条件設定」など、アイテムの値を参照するために指定できます。
    このチュートリアルでは、「初期表示イベント」が動作する条件として利用します。

    コラム

    • フィールド初期選択値
    入力欄に初期表示する値です。
    ラジオボタンやセレクトボックスなどの選択系アイテムにおいて、初期表示で選択する値(送信値)を設定します。
    初期値が設定されるのは申請するときのみです。
  7. 「問い合わせ種別」の初期選択が「要望」になるように設定できました。

  8. 同様の手順で、「管理者からの回答」のフィールド識別IDを「answer」と入力します。

4.4.7.4.2. アクション設定の初期表示イベントを設定する

アクション設定の1つである初期表示イベントを設定します。
このチュートリアルでは「問い合わせ種別」で「要望」を選択すると、「回答」が非表示になるように設定します。

コラム

  • アクション設定
画面上のアイテムへの操作(イベント)をトリガーとしたアクションイベントを設定できます。
設定できるイベントには「初期表示イベント」「アイテムイベント」「テーブルイベント」があります。
設定できるアクションイベントには、「入力モード変換」「表示モード変換」「カスタムスクリプト」があります。
アクション設定の詳細は下記を参照してください。

コラム

  • 初期表示イベント
画面の初期表示時にアクションを行うための設定です。
  1. 「アクション設定」をクリックし、「イベント設定」ダイアログを表示します。

    ../../../_images/initial_display_event_10.png
    図:アクション設定の選択
  2. 「追加」をクリックします。

  3. 初期設定では「入力モード変換」が選択されているため、セレクトボックスから「表示モード変換」を選択します。

  4. 非表示にしたいアイテムを設定するため、pencil_icon をクリックします。

    ../../../_images/initial_display_event_11.png
    図:「イベント設定」
  5. 「表示モード変換設定」ダイアログが表示されます。

    コラム

    • 表示モード変換設定
    表示・非表示を切り替えたいアイテムを設定します。
    後述する「条件設定」ダイアログで条件に合致した場合に、該当のアイテムを表示するか、非表示にするかを選択します。
    また、「位置調整」のチェックボックスを有効にすると、アイテムが非表示になった場合、他のアイテムの表示位置が自動で調整されます。
  6. 「[ 見出し ] 回答」を選択して、「追加」をクリックします。

  7. 「位置調整」のチェックボックスを有効にします。

  8. 同様の手順で、「[ 複数行文字列 ] 管理者からの回答 | answer」、「[ ファイルアップロード ] 添付ファイル(回答)」を追加し、「位置調整」を有効にします。

  9. 「確定」ボタンをクリックします。

    ../../../_images/initial_display_event_12.png
    図: 「表示モード変換設定」
  10. 選択したアイテムを非表示にする条件を設定するため、edit_yellow_icon をクリックします。

  11. 「条件設定」ダイアログが表示されます。

  12. 「inquiry_type=”1”」と入力して、「確定」ボタンをクリックします。

    ../../../_images/initial_display_event_13.png
    図:「条件設定」

    コラム

    • 条件設定
    「イベント設定」ダイアログで選択したアイテムのイベントを実行する際の条件を設定します。
    記述方法は、関数と同様の方法で、trueを返却する場合に、設定されたアクションを実行します。
    条件を記述する場合には、ダイアログにあるヘルプを参考に記述してください。
  13. 「イベント設定」ダイアログに戻るので、「確定」ボタンをクリックします。

  14. 最後に「更新」をクリックして、フォームの設定内容を保存します。

4.4.7.5. 申請画面の画面設定を他の画面と共有する

ここまでの手順で作成した画面を、「承認者」の承認時にも参照できるように設定します。
設定方法の詳細は「簡単なワークフローを作成する」-「申請画面の画面設定を他の画面と共有する」を参照してください。
../../../_images/initial_display_event_16.png
図:共有完了後のフロー

4.4.7.6. ワークフローを申請する

フォームに設定した「管理者問い合わせ」が申請時に画面として表示されることを確認します。
また、「回答」が表示されないことを確認します。
  1. メニューの「申請」から、「申請一覧」画面を表示します。

  2. 「【チュートリアル】管理者問い合わせフロー(初期表示イベント)」をクリックします。

  3. 「管理者問い合わせ」画面が表示され、「回答」が表示されないことを確認します。

  4. 「担当者」「担当者所属組織」を設定します。

  5. 「問い合わせ種別」で「不具合」を選択し、「問い合わせ内容」を入力します。

    ../../../_images/initial_display_event_14.png
    図:「管理者問い合わせ」
  6. 「申請」ボタンをクリックして、申請します。

4.4.7.7. 案件を承認する

「問い合わせ種別」に「不具合」を選択したことで「回答」が表示されるようになったことを確認します。
  1. メニューの「承認」から「案件一覧」画面を表示します。

  2. 申請した案件にマウスカーソルを重ねて、「処理」アイコンをクリックします。

  3. 「回答」が表示され、「管理者からの回答」が入力できることを確認します。

    ../../../_images/initial_display_event_15.png
    図:「管理者問い合わせ」
  4. 「承認」ボタンをクリックして、承認します。